精魂こめて書く 2015.04.17
小石會常任理事である金子轍史先生の、小石ぺん中学生課題の解説で、
次のような文章があります。精魂は精神とたましいのこと。
たましいは、心の真ん中にあるもっとも大切なもの。
それを注ぎこむような気持ちで、集中して何かをすることを
「精魂こめる」とか「精魂を傾ける」といいます。
ペン習字も精魂をこめて書くことが大切です。
だらだらと何枚も書くより、気持ちを集中させて少ない枚数を書く方が身につきます。
私はこの解説を読んだ時、若い生徒さんほど、気持ちを込めて書けるかが重要だと思いました。
ここからは、あくまで初心者の若い生徒さん(主に小学生以下)に対する、私個人の考えですが、
誤解を恐れずに述べれば、字は手で書くものでない、ということです。
心と頭で書くもの。心が正しい字を書きたいと思っていること。
頭が、正しい字を書くには、お手本のどこを真似したらいいか考えていること。
最後に心と頭の命令で手を動かすこと。
字を読めればいいだけの、記号と考えないこと。
よほどの達人の域に達しない限り、いつも無心で書くのは書道教育という意味では
いかがなものかと思っております。