心が出来る 2016.07.26
私の教室には、字が得意で自らの希望で、入られた生徒さんもおれば、
ご家族の指示で入られた生徒さんもおります。
低学年の生徒さんですと、字を記号と考え、
読めればよいと思い、速く書きすぎる生徒さんが、稀にいます。
手書きの文字は、書き手の気持ちが込められているか、いないかが分かってしまいます。
低学年の生徒さんは、初めのうちは、ゆっくり丁寧に心を込めて書くことが重要なのです。
綺麗な手本を見せても、形について説明しても、
丁寧に書こうとする気持ちがなければ、効果が半減するのです。
「ゆっくり丁寧に、心を込めて、書いてね」と言うと
「めんどくさい」と答える、可愛らしい生徒さんもいます。
そんな時に、いつも言っているのは「本当に大切なことは、最初はめんどくさいと感じるんだよ。
ゲームをすること、テレビを見ることはめんどくさくないよね。
それは本当に大切な事でないからだよ。字を心を込めて書くこが、大切だと気が付いたとき、
めんどくさいと思わなくなるよ。子供のために、お家の人が、一生懸命、
眠たいのも我慢してお仕事しているけど、めんどくさいと思っていないよ。
子どもを育てるのは、本当に大切なことだからね。」と答えています。
「めんどくさい」と言っていた可愛い生徒さんが、些細なきっかけで、
心が出来たとき、1日でその子の書いた字が、飛躍的に良くなります。
そんな時、稽古をサポートしてくれている家内に話します。
「今日あの子は変わったね。心が出来たよ。」