贈汪倫 2015.06.28
小石會書道展に出品するため、今漢詩を書いているのですが
李白が友人の汪倫の情の深さに、感謝するという内容の詩です。
28文字すべて漢字で中には、常用漢字に使用されていない文字
も含まれており、私は解説文を読まないと、文字だけでは内容は
理解できませんでした。
先日小学生の生徒さんを迎えにきた、お母様が、
教室に乾かすために吊るしてあった、その漢詩を見て驚かれておりました。
私の書の出来では、ありません。
そのお母様は、中国の方で、ご自身が中学生の時、その漢詩を学校教育の中で習ったそうです。
それで、懐かしく思われたそうです。内容も全て理解できるとの事でした。
まさか、遠い日本で、祖国の漢詩を再び見るとは、思わなかったのでしょう。
私も、若い中国出身のお母様が、李白の漢詩を読めるとは、夢にも思いませんでした。
中国恐るべし。私たちが日本文化を守りたいと思うように、
中国の人々も自国の文化を守っているのでしょう。
約1300年前の、中国の詩人の漢詩が、現代の中国人と日本人に、影響を及ぼしているわけです。
日本人でも中国人でも、李白の詩に感動を覚える気持ちは、同じなのでしょう。
良いものに国境はなく、互いの国の友好のための、架け橋となっていてくれていることに感謝します。